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経済の危機的状況は深刻さを増し、暗いニュースばかりですが、その中にあって、『もののけ姫』と『タイタニック』の二つの劇場用映画の成功は、コンテンツ産業の底知れぬ可能性を多くの人々に知らせることになりました。
『タイタニック』は、今世紀最高の興行成績をあげました。『タイタニック』に抜かれたとはいえ、『もののけ姫』も、配給収入が100億円を突破し、日本映画では不可能だと思われていたことを次々と成し遂げました。
『もののけ姫』も『タイタニック』も、CGIを多用したということでは共通しています。『タイタニック』は、CGIを多用したアニメーションとでもいえる映画で、それも恐竜や宇宙といったものではなく、誰もがリアリティーを判定しやすい見慣れたものをデジタル技術によって表現しました。『タイタニック』は興行的な記録をうち立てたばかりでなく、アニメーションによる実写と見まごうばかりのリアリティーをもった映画の制作が可能なことを示したわけです。こういった手法は、実写映画のスケールで、ハリウッド映画と比べて見劣りしていたわが国の映画にも大きな示唆を与えるものです。
現在、わが国ではデジタルアニメーションのためのスタジオがいくつも設立され、革新的で意欲的なデジタルアニメーションの制作が数多く進行しています。こういった動きをとらえ、デジタルアニメーションを産業として位置づけ、旧弊を修正して、新たなデジタルコンテンツ産業の中核として育成しようという動きも出始めています。まずは、アニメーション産業の実体を把握するために、財団法人新映像産業推進センター(HVC)により、国内ではじめて、デジタル・アニメーションを中心としたわが国のアニメーション産業についての包括的な報告書が作成され、公開されました。
デジタルアニメーションの可能性に注目しているのは、何もわが国ばかりでなく、アメリカ、韓国、フランス、カナダなど、多くの国々で同時多発的にプロジェクトが動いています。こういった中で、わが国のアニメーション産業もひとつの転機にさしかかっていることはまちがいありません。
アニメーション神戸は、そういった大きな可能性をもったアニメーションの振興のため、顕彰事業とともに、今年から研修事業を大きな柱に据えることにしました。短期間の研修ではありますが、最高の講師陣を迎えることができました。参加する人たちは多くのものを得るだけでなく、講師との交流から触発されるところも大きいと確信しています。
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